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エッセイ89-Essay89-2001.10
< 紅葉の森から> |
ドングリを集めにシマリスが駆け回り、エゾリスが軽やかに身をひるがえす笹かげにはラクヨウがのぞき、その向こうには色鮮やかなベニテング、眼下の川床ではマスが産卵に命を削っている。 今、遊歩道は秋たけなわ。 今年も雪解けいらい森で遊び暮らしてきたが、早くも紅葉の時。 穏やかな木漏れ日のなかでコオロギの唄、風の音に耳を預けながら至福の時を過ごしている。 思い返せば、今年は本当に快適な日々を積み重ねてきた。というのも、長年悩まされていた春と秋口の花粉症を克服するすべを手に入れたからである。 今までにも時々この場で語ってきたことだが、白樺樹液を飲むと白樺花粉症にやられない、ということは私の数年間にわたる実験で確かめられた。 それに加えてこの春さき、「もしかしたら白樺樹液は他の花粉症にも有効ではな いか」と思える出来事があって、樹液を氷にして保存し、いつもやられているヨモギ花粉時に実験する事にした。 そしてお盆の頃、ヨモギが恐ろしいほどの花をつけ花粉をとばす時期にさしかかかるといつも通り目や鼻に症状が現れた。それっとばかりに氷を溶かし毎日コーヒーカップ1っぱいの量を飲んだ。予想通り2,3日後には症状はぴたりと収まり、以後何事もなく快適に花粉時期をやりすごしたのであった。 樹液はなぜ効いたのか。 数年前北海道新聞の記事で紹介されたことであるが、北海道大学でのマウスを使った実験によって、白樺樹液には胃腸の粘膜表面を強化する働きがあることが確認された。 これだ。「樹液は胃腸だけではなく、目や鼻等その他の粘膜をも強化するのであろう。」というのが私のたどり着いた結論である。 来年は今年に倍して樹液を採取し実験してみよう。 私は森を歩きながら、白樺に声を掛ける。 「おまえ達はこうして黙って立っているけれど、本当は大変な実力者なんだろう」
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