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エッセイ94-Essay94-2002.12
< 教 え 子> |
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「やー、N君じゃないか。しばらくぶりだね。元気にしていたかい。」 確か彼は三十才代の半ばと思われるのだが、子供もずいぶん大きくなってお父さんぶりが板に付いていた。 「先生まだ塾やってるんでしょ。こいつうちの息子。あんまり勉強しないから中学生になったら先生のところに行かせるから、頼むね。」 その言葉で、いささか手を焼かせた中学生時代の彼のことにふと思いが及び、「やっぱり親子だねー」思わず口をすべらしそうになったのであった。
私が塾を初めて以来四十数年。結婚式やコンサートなど、紋別市民が2〜300人も集まる場所では決まって現在やかつての教え子、その親など、3、40人くらいの顔を見かける。それは学校の先生とは違って私には転勤がなく、この街で教え続けてきたせいだと思う。我ながら自分の塾家業の長さを実感する。 いつも「我が子のごとく愛情をもって」をこころがけてきたが、親子2代教え子という例もたくさんあり、私の心が理解されているかと嬉しくなる。これからも親子孫3代教え子という滅多にない例を目指して努力、工夫をして行こうと改めて強く思うのである。 |
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