エッセイ58-Essay58- 1997.10

<楽しいぞ、高校生活>

 

 一時間目、国語の問題用紙が配られた時、いささかの緊張感があった。

 「とにかく順番にやって、解らないところは後回し、解るところからかたずけよう。」

 漢字の読み、書き、言葉の意味を説明する。指示語の指している箇所を書き抜く。鉛筆は順調に走り、つまずきなしに最後までマスを埋めることができた。

 二時間目の保健は三十分程、三時間目の家庭科は二十分足らずで出来上がっていた。

 「以外と順調だったな。どの科目も九十点は越えているだろう。」ほっとした気分の中でつぶやいていた。

 九月七日は中間試験だった。一週間ほど前から勉強を始めたが、思ったより暗記力は落ちていなかった。「昔はいつも、学年のトップを目指して目をつり上げて勉強していたよなー。」懐かしい記憶がよみがえってきた。勿論今回は年の功のせいか、「半分も取れればいいだろう。」とゆったり構えていた。

 四月に、一念発起して高校への復学を果たした。通信制の有朋高校である。

半年過ぎて、必要出席時間はほとんどクリアーした。提出課題も順調に消化している。体育の時間、片方の杖はついているが、若者と卓球に汗を流し、音楽の授業では、大声で「帰れソレントヘ」を歌う。何とも心地よい。

 私にとって勉強することは、さしておっくうでは無いが、月二回の登校日は本当にありがたい。これがすべて自宅学習なら、期限に遅れず課題を提出するのは大変なことだ。様々な年齢の仲間達と机を並べて学びあう中でこそ、必要単位を順調にこなしてこれたのだと思う。

これから残り少ない高校生活を、ますます充実させて過ごそう。来春からは大学に進もうかなあ。



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