今年もこの季節がやってきた。連日卒業や入試合格を祝う姿が報じられ、若者達の希望にあふれた姿が画面に踊る。私も、これまでに教え子達の卒業、進学には数え切れないほど立ち会ってきた。しかし今年は、その祝われる者の一人に思いも掛けず自分が入っている。本欄を拝借してすでに語ってきた如く、昨春以来、通信制有朋高校にすすみ、三月二十二日の卒業式を目前にしているのだ。
五十枚ほどあった提出課題を順調に片ずけ、心楽しく月二回の登校を重ねながら、必要単位を修得した。はじめ、半分くらいできればよしとしよう、などと考えた。だが始まってみると、ついつい熱が入り、後半はオール五ねらいに方針転換。そして先日届いた成績表にはその思いが果たされていた。私もまだまだ青い。
秋ころ、ふと思い立った。「若い日に打ち込んだハイデッガー哲学が中断されている。この際、あれも再開しよう。」インターネットで大学情報を調べ、入学案内を請求した。そして今月はじめ、必要書類を整え慶應義塾大学に願書を提出した。四月上旬、合否の通知が来ることになっている。
通信教育は、ほとんど自学自習なので四,五年間も続けることはかなり厳しいが、もし合格出来れば、なんとか粘り抜いて卒業したい。さらに大学院へも。将来は、カウンセラーになって、心に重荷をかかえた子供達の相談に乗ろうか。夢がふくらむ。
ともあれ、この歳(57)になっても尚、学習意欲が衰えない自分に乾杯。