エッセイ67-Essay67- 1998.05

< 創 造 の 時 >

 寒くて雪の少ない冬が早々と終わり、猛スピードで春が襲ってきた。例年なら5月の中旬くらいが花盛りのはずなのに、4月中に桜もツツジもピークを迎えてしまった。また、はやばやと熊便りヘビ便りが届いたが、おそらく彼らも寝不足のせいで機嫌が悪いだろう。かくの如く我々を驚かせながら、自然は今年も創造の時をスタートさせた。

 それにあやかって、私もどのように自己創造をしていこうか。

 昨年は、久しく果たしていなかった高校卒業という年輪を経歴に加え、それをもとにこの4月からは大学生という身分を積み重ねた。5月10日、札幌で慶大の入学オリエンテーションがあり、いよいよ長い学びの日々が始まった。

 本当は哲学だけに没頭していたいところだが、大学は、教養を身につける場という側面もあって、社会学、経済学、語学他さまざまな分野の勉強もする。これはこれで意義あることなので、まじめに取り組むつもりだ。ただ自分の年齢を考えると、学んだことを即、日常に応用し、学問を生きたものとして活用していかなくてはならない。

 最近ふと気ずいたのだが、自分が勉強するようになって以来、生徒への接し方がいささか厳しくなっていた。これは自分の体験を通して確認した、学問をはじめ、人生に必要なものはすべて、自らの意志でつかみとるのだ、ということを彼らにも、理解し実行してもらいたいからである。生徒との間柄を一層緊迫感あるものにし、そこから、いままでとは違ったものを創造していきたい。

 



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