エッセイ69-Essay69- 1998.10

< サマースクーリング>

 
 「はい、時間です。これから答案用紙を回収いたします。」西洋史の宮崎教授の大きな声が響きわたった。「あー、これですべてが終わったのだ。やれやれ、今日まで良くがんばれたなー。」一気に体から緊張感が抜けていった。

 通信教育部の学生にとって、夏のスクーリングは最大の行事である。私は2期間、
7月23日から8月7日まで、日吉校舎での、4教科、8単位分の授業を受けた。毎日400分間、朝から夕方までびっしり講義が続いた。

 この間誰もが、仕事を休み、多額の費用をかけて参加している。最終日の単位認定試験に落ちようものなら、すべてが無駄になるのだから、学習態度は真剣そのものであり、教授との間に火花が散るような授業だった。

 そんな緊張感の中での学習は楽しいものであったが、なんといっても厳しい暑さが身に応えた。毎朝、教室に入るまでに、服はびしょぬれになってまず着替え。帰り道でまた水を浴びたようにぬれる。

「これじゃ脱水症状で、1週間も持たないのではないか。」そんな心配が頭をかすめた。しかし2、3日もすると、体が汗をかくことに慣れていった。ヘルパー役で家内も一緒に行っていたが、教室までカバンと弁当をもってのお供が続いた。猛暑の18日間、何とか乗り切れたのは、彼女の内助の功が大きい。

 つい先日、そのスクーリングの成績結果が届いた。4教科とも合格。これから4、5年、40科目くらいの学習が続く。各教科ごとに4千から8千文字のレポートを書かねばならない。焦らずに歩むとしよう。

 



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