エッセイ78-Essay78-1999.09

<もっと科学的に>

 今年も慶應大学の夏期スクーリングに参加した。私の授業は1,2期、7月24日から8月9日までの14日間だったが、出入りを含めると18日間の長きにわたった。
 昨年は、吹き出すように汗をかき、それだけでも心拍数が100を越え、苦しい日々だった。しかし今年は気分的にも慣れたせいか汗の量もすくなく、いたって快適に過ごした。
 もしかしたらこれはヨモギ茶が効いたのかもしれない。6月以来、お盆頃に襲い来る、ヨモギ花粉症予防のために飲み続けていたものだが、それが体力増強にも役だったようだ。勿論、昨年4月から実行している禁煙も良い方に作用したにちがいない。
 英語は必修のリーディングをうけた。毎日の宿題、翌日はそれのテスト。

生 物 実 習
 学校での7時間の授業プラス自宅でもまた7時間。ふらふらになってやり抜いた。なんと7日間でノート170ページほどを費やすというハードなもので、久々の猛勉強だった。
 先日、合格の通知が届いた。1単位獲得。やれやれ。
 生物学の実験授業は14日間にわたって続けられた。当初、理科室はクーラーがないと知り、いざとなったら逃げだそうと覚悟した。しかし、今夏は毎日風が強く、教室の温度を和らげてくれた。また4階の教室へは、階段に設置された電動椅子に腰掛けて楽々のうちに到着した。
 おかげで顕微鏡を通して、微生物の神秘の世界を垣間見ることが出来た。
 アメーバーやゾウリムシ、1っぴきを500枚におろした超薄切りのメダカなどを観察しながら、スケッチと考察をしるす。
キャンパスと諭吉像

 私はここ10年、エッセーやその他の文章を書いてきた。そのせいか、考察文が返されると、しばしば「もっと科学的に書くように」と朱書きされていた。これは地学や生物学の合計7本のレポート提出中にも、ちょくちょく注意されていたことだったが、またやってしまった。
 なにしろ私は、レンズの視野に見えているゾウリムシの繊毛(せんもう)を、「そよ風にゆれる夏草か、土手に燃え立つかげろうである。」と表現したのだった。
 全国津々浦々から数千人もの人士が集まる。様々な年齢、職業で、その出会いが楽しい。とくに2年目の今年は、顔見知りも多く居て、しばしば話がはずんだ。
 またこの1年、パソコンを通して知り合った仲間達と、顔合わせオフ会も何度か催された。喫茶店やマクドナルドで和気あいあいの交流は嬉しいものだった。
 父親が紋別市出身だという、芦屋に住む素敵なご婦人とも知りあいになった。我々夫婦は彼女のことを、「芦屋夫人」と呼んだ。彼女とは哲学の授業も同室であり、借りたマンションも隣室だった。別れの朝、今後の健闘を誓って、固い握手を交わした。
 こういったホットな人の輪(和)が、かなり厳しくもある通信授業を、卒業まで頑張らせてくれるものだと思う。

さーまた、来年もみんなに会いに行くぞ。


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