Forest of OKHOTSK
エッセイ11-Essay11-   18.07.1996

<極 楽>


 今日26日も朝から夕方まで森にいた。
 去年子供達に集めさせた枯れ枝が、森のはずれにうずたかく積まれ、はやくかたずけたいと思っていたが、なかなか手が回らなくて放置されていたものだ。
 毎日順々に始末し、とうとうそれをやつけるはこびとなった。いつものように雪で囲み火を逃がさないように配慮し、3時間かけてついに完了して、やれやれこれでスッキリしたと、妻と喜び合ったのだ。
 作業にかかる前に、例によって白樺に仕掛けをしておいた。2時半、空腹に耐えかねて、火の見張りをしながら昼食。サンドイッチをほおばりながら樹液をのむ。
今日のはずいぶん甘くておいしいものであった。暖かい春風のなかで、妻と2人、ゆったりと流れる時間のなかでの憩いの一時、オラー、幸せだなー、とつくずく思う。
 そこに、突然ウグイスの声。今年の初鳴きであった。
ホーホケキョーと二声歌ってくれた。
 極楽とはこういう場面を言うのではないだろうか。
 これから次々たくさんの鳥達が来てくれる。餌台には、毎日ヒヨドリがきて、パンの残りをついばんでいる。
 食べ尽くすと、私たちの方を向いて、甘えた声で餌をねだる。やつのために私の分少しおすそわけしてやらなくっちゃ、と思ってしまう。

 今日、帰りぎわに樹液4リットル分の仕掛けをしてきた。
今のうちにたくさん採って、冷凍庫に保存し、暑い時節、森を愛する人が来たら、酒の水割りにでも使ってもらおうとかんがえている。
私は酒はやらないが、飲んで喜んでいる人の笑顔を見て喜ぼうと思う。また明日、森に行こう。


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