Forest of OKHOTSK
エッセイ19-Essay19-   18.07.1996

<森の幸>


今日で早くも五月がおわる。それにしても今年は、雪融け直後から、森でずいぶん多くの仕事をしてきた。なにか例年の一年分もの作業を終えたようにも感じられる。充実した毎日であった、との満足感がある。
    今日は風がつめたくしのぎやすい一日であったが、昨日までの二、三日間は真夏の気温だったので、ウドやワラビといった山菜が急に伸び始め、夕べの食卓をにぎわした。
 秘密の場所でシメジも見つけて、すでに二度も賞味した。これからも十日に一度くらいは食べられるだろう。
 揚げ物にしたり、炒めたり、焼いたりと様々なバリエーションで楽しむことができる。タラの芽もちょうど食べ頃になった。明日はそれのてんぷらを食しよう。
 今年初めてのヘビとも出あった。うちの森から向かいの森へ移動しようとして、道に出てきたところであった。
 80センチ程の中型であった。背筋がやや寒く感じられたが、だいぶん覚悟も出来てきた。これからはたとえ、森で足もとに奴を見つけても、悲鳴をあげて逃げ出すようなことはしないつもりだ。
 いや、近寄ってカメラに収めてやろう。
トグロを巻くなど、いろいろポーズを頼んでみるか。そこまで出来れば申し分ないのだが、今はまだむりだ。いずれあいつとも親交を結びたいものだ。
 遊歩道を歩くのは実に楽しい。目を皿のようにして草ぐさの中を覗きながら歩いている。これまで見落としてきた小さな花を見つけるためである。
 花の直径が数ミリという白いのを三種類カメラに入れることができた。木綿糸くらいのくきに、紫の蕾をつけたのも見つけた。
ここ三、四日で草花百枚以上も撮った。そのなかから、いいのを選んで、フォトCDをつくり、様々に利用したいと考えている。
 急にカメラに関心が行くようになったが、それを知った親戚の者が、フィルターやら望遠レンズ、広角レンズなどをくれた。これは誠にありがたい。 
これからは時々カメラ雑誌なども読んでみよう。森にはまり、パソコンにはまり、次はカメラか。今、書きかけている六百枚ほどの長編もはやく仕上げて出版したいし、なんとも忙しい毎日だ。
   嬉しく楽しい日々に恵まれて、私の住んでいる所こそ極楽である。


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